勉強はなぜ必要なのか
はじめに
ほとんどの子供達が少なくとも1度や2度、
「なぜ勉強しないといけないのか」
「これが将来の役に立つのか」と
疑問や不満を持つことがあると思います。
私たち大人も通ってきた道ではないでしょうか。
そのような疑問を投げかけられた時、
明確に答えられるでしょうか。
哲学者ニーチェがそれに対し、
回答となる文章を残してくれています。
今回は、そちらをご紹介したいと思います。
勉強は良く生きることの土台となる
ニーチェは勉強することに対してこう述べています。
たとえば与えられた約束を理解して
守り続けるためには、
充分な理解力と記憶力が必要になる。
この理解力と記憶力は、
鍛錬されて獲得できる知性の一部だ。
相手に対して、あるいは遠くの誰かに対して
同情を持ちうるためには、
充分な想像力が必要となる。
想像力もまた、知性の立派な一部だ。
こういうふうにして、
人間的な倫理や道徳というものは、
知性と強く結ばれている。
そして、知識のない知性というものはありえない。
したがって、
何の役にも立たなさそうに見える
今の勉強ひとつでさえ、
自分が人間としてよく生きていくことの
土台となっていくと言えるのだ。
ニーチェとは
[1844~1900]ドイツの哲学者。
代表作に『ツァラトゥストラはこう言った』
『善悪の彼岸』など。
ニーチェの名言
「なぜ生きるか」を知っている者は、ほとんど、
あらゆる「いかに生きるか」に耐えるのだ。
いつか空の飛び方を知りたいと思っている者は、
まず立ちあがり、歩き、走り、登り、
踊ることを学ばなければならない。
その過程を飛ばして、飛ぶことはできないのだ。
大きな目標を成し遂げるには、
小さな積み重ねが必要、ということですね。
学びで得られるスキル
- 記憶力
- 計画性
- 自己管理能力
- 思考力
- 理解力
- 察する力
- 判断力
- 忍耐力
- 先を見通す力
- 物事に臨機応変に対応する力
学ぶことで人生の不安が減る
知らないことを知る、
出来なかったことが出来るようになると、
人生の不安が減ります。
知識や知性があれば、出来る仕事の幅が広がるからです。
お金の知識があったら、お金についての不安が減ります。
英語が話せたら、外国の方と話すことへの抵抗が減ります。
ものを奪われることはあっても、
学んで得た知識は誰にも奪えません。
自分を救ってくれる宝物になります。
さいごに
勉強の内容自体が必ずしも何かの役に立つとは
言えないかもしれませんが、
ニーチェが残した言葉は、
それを理解したり記憶する練習が
人生をより良く生きるために役立つと教えてくれています。
中高生の勉強内容を見ると
そこまでする必要はないんじゃないか、
もっと他に学んだほうがいいことがあるような…とか
ネットで調べれば分かることまで覚えなくても…等
昔から変わっていない教育に対して
疑問に思うことも正直、多々あります。
しかしやる以上はメリットに目を向けて
取り組むことで努力は無駄にならない、
努力の過程が力として身に付くと思います。
同じやるなら楽しんで、
これはきっと将来の役に立つと信じて
目の前のことに集中すれば
いつか点と点が繋がる日が来るのではないでしょうか。
将来、「あの時勉強したことが、今に役立っているな、
無駄になっていないな」と気付くことが出来るスキルも
学びによって得られるものだと思います。
“人生で起きる全てのことが学び”と
捉えられるようになるのも
これに通じていると思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
何か少しでも気付きやヒントになれば幸いです。