樺沢紫苑著『言語化の魔力』悩みを解消するための8つの質問

読書感想文

過去の失敗と悩みを書き出して考察する

はじめに

樺沢先生のYouTube動画や、心理学に関する動画や本の内容のおかげで、以前と比べたら格段に悩みに対処できるようになりました。

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悩みがあった時に、思考している内容を書き出して整理すると良いことを知り、実際にやってみると、対処法が見えてきたり、単純に頭の中がスッキリした気分になり、言語化による悩み解消効果を感じます。

『言語化の魔力』には、数々の有効な悩みの解消法が惜しみなく書かれていますが、今回は本書の内容にあった“質問”に注目しました。その質問+α、書いておきたいことを項目にして、答えてみます。

過去の失敗やよく私が遭遇しがちな悩みを考察・フィードバックして、今後に役立てたいと思います。

出来ることなら、同じようなことで何度も悩みたくないし、同じ失敗を繰り返したくありません。言語化することで、問題を明確にし、記憶に定着させたいと思います。

また、新たな悩みが発生した際にもこの問いに答えることで、早期に問題解消が見込めるので、今後のために、記事にしておきたいと思いました。

今、何か解消したい悩みや問題がある方は、この8つの質問に答えてみてはいかがでしょうか?きっと解消法が見えてきて、気持ちがラクになると思います。

質問についての詳しい解説については、樺沢紫苑先生の著書『言語化の魔力』をぜひお読みください。


 

8つの質問

 

悩み①

よく愚痴・不平・不満の聞き役になってしまいます

1、事実は何?
新しい人間関係で聞き役になることが多く、最初のうちは当たり障りない話題や楽しい話題で盛り上がる。
しかし時間の経過と共に相手の愚痴・不平・不満が多くなり、聞くのがしんどくなってしまう。結果、その人と距離を取りたくなってしまう。

2、感情は何?(どう感じる?)
最初は楽しく会話出来て、良い関係性が築けそうだと感じるのに、違う方向に行ってしまい残念。

3、思考は何?(どう考える?)
相手の話がエスカレートしてしまうのは、自分の聞き方や相槌に改善の余地があるかもしれない。

4、コントロール率は何%位?
100%。相手を変えることはできないが、自分が変わる努力はできる。
性格上、きっぱり断るのが苦手だが、聞くか聞かないか、また少しだけ聞くとか、決めるのは自分。

5、その悩みはいつの悩み?
(当時)数日前。今現在は、前より他人との距離感を意識して自制出来るようになり、悩むことは少なくなった。

6、その悩みの自分率は何%位?
50%。自分が態度を変えても、相手は変わらない可能性は高い。
また、今までの癖を変えるのは結構難しく、つい前と同じ接し方が無意識に出てしまうことがよくある。
しかし、同じことで悩まないためにトライする価値は多いにある。

7、じゃあ、どうする? 今、できることは?
愚痴・不平・不満等の話には反応を薄くする。それでもお構いなしに話してくるようであれば、なるべく距離が取れるよう工夫する。
話を遮ったら悪いかな、とか、聞いてあげないなんて優しくないのかな、という考えが浮かんでも、我慢して聞き続けて嫌な思いを抱えているより、きちんと自分の考えを伝えた方が、むしろ本当の優しさかもしれない。

その他、少し聞いて共感を示すと、意外と相手の愚痴・不平・不満が早くおさまるケースもあったので、自分に負担のない範囲で軽く聞くようにする。

この悩みに非常にマッチしていた本はこちら↓

8、書き出してみて感じたことは?
コントロール出来ないと思っていた問題に対して自分が試せることはあるんだ、と分かった。頭で考えているときは、「そのことについてなるべく避けたい」と思っていたが、書き出すことで、かなり冷静になれた。

問題について考えることを避けていると、また同じ状況に遭遇した時に対処できないから、きちんと向き合うことが大切だと思った。

人間関係はその時その時で状況が異なるので上手く対処できるかは分からないけど、このように考察しておくだけでも進歩はあると思う。

自分も相手もなるべく嫌な思いをしない方法を考えるのは良いことだと思った。

 

悩み②

相手の要求がどんどんエスカレートします

1、事実は何?
仕事で自分の力を存分に出したい、出し惜しみなく果敢にチャレンジしたいと努力した結果、喜ばれたのは良いが、どんどん要求が増え、いっぱいいっぱいになってしまった。
その上司からのLINEが届くのすら、怖くなった。

2、感情は何?(どう感じる?)
力を発揮するのは良いことだと信じて疑わずに突き進んでしまって、そのような結果となり、非常に残念。

3、思考は何?(どう考える?)
冷静に物事を客観視する必要があった。その上司のことを、周りの人がかなり悪く言っていたにも関わらず、間に受けないようにしようと、聞く耳を持っていなかったのは不注意だった。前向きに捉え過ぎるのも問題だと思った。ものごとをニュートラルに捉える冷静さが必要。

4、コントロール率は何%位?
100%。力を発揮すべき所・断る事は、自分で冷静に判断が出来れば、コントロール可能。

5、その悩みはいつの悩み?
数ヶ月前。

6、その悩みの自分率は何%位?
90%。相手の要求をどの位受け入れるかは自分で決めれば良い。

7、じゃあ、どうする? 今、できることは?
どんどん要求が増えてきたら、一旦冷静になり、ここまでは出来るけど、ここからは出来ない、もしくは “今は” 出来ない等、ニュートラルに判断する。

頑張れば出来る、やりたい、と前向きなのは良いが、盲目的になりやすいので注意する。

冷静なうちに、どのような時に自分の力を過信してしまいがちか、自分の性格をよく理解して、整理しておく。

頑張ることや経験は無駄にはならないかもしれないが、暴走してキャパオーバーになってから気付くと、心身が疲弊し回復に時間がかかるので、初めから慎重さを心掛ける

要求がエスカレートするということは、相手が過剰な期待をしてしまっている。
後で出来ないとわかるより、過剰な期待を持たれない方が、お互いのために良い。

8、書き出してみて感じたことは?
自分の行動の癖に気が付いた。今後気を付けよう、こう心掛けよう、という内容が明確になった。事実~感情を書き出すことで気持ちがスッキリした。
書き出すことがストレス解消になると感じた。

 

悩み③

子供の朝食に頭を悩ませています

1、事実は何?
朝食を準備しても、次男(中学2年)が準備したもの以外のものを食べたいと言うことが週の半分位あり、作るのが苦痛になった。それなら起きてきてから準備しよう、と何も作らないでいると「何で何もないの?」と言う。

私のポリシーで、「文句言ってないで食べなさい!」というような強要はしないと決めている。

しかし他の家族も食べるものがバラバラ、長男のお弁当作りもあり、正直大変。
次男が高校生になった時のお弁当のことを想像して、さらに気が重くなってしまう。

2、感情は何?(どう感じる?)
せっかく準備したものを残されると悲しい。わがままを放置していいのだろうか、という感情も湧く。(思春期だから…。きっと今だけだ、と自分に言い聞かせている。)

3、思考は何?(どう考える?)
準備する時間や労力を無駄にしたくない。朝の時間をもっと快適に気分良く過ごしたい。

4、コントロール率は何%位?
50%。私があれこれ試行錯誤しても上手くいくかどうかは分からない。
今上手く行っても、子供の成長に伴い、状況は常に変化する。

5、その悩みはいつの悩み?
数日前。高校生になってからのお弁当は2年後のこと。

6、その悩みの自分率は何%位?
80%。

7、じゃあ、どうする? 今、できることは?
頑張って作ったのに残されると悲しさ倍増なので、楽に準備できるメニューにする。
すんなり食べることを期待しない。残ったら私がむしろ食べたいと思うものを出すようにする。

このようなことで悩めるのもあと数年しかない、子供が巣立った後はこんな悩みも恋しくなるかもしれない、と視座を高く持つ。

自分が中高生だった時を思い出すと、もっと酷かったかもしれない…、
親への感謝の気持ちがこんな風に芽生えるんだな…、そう気付いた時に親に感謝しよう!と思えた。

このような経験がなければ自分の過去を振り返ることも、その時の自分の親も大変だっただろうな…としみじみ感じることもなかっただろうから、その点ではこの出来事に感謝!と気持ちを大きく持つ。

8、書き出してみて感じたことは?
悩み→感謝の気持ちが出てくるとは、書き出すまで想像もしなかった。
その気持ちの変化が「面白い!」と思い、これから悩みが出たらまた書き出したい!と明るい気持ちになれた

また、子供のことに対して真剣に考えている自分を「偉い!(^^)v」と思えたし、家族って良いな、と心が温かくなった。

 

最後に

過去の失敗や悩みを書き出してみて、『言語化の魔力』に書かれていた、

ポジティブ心理学の真の「ポジティブ思考」=ニュートラルに見ること

“現状を分析し、冷静に判断、行動する。前向きな可能性を模索すること”

が出来たように思う。

自分の価値観やポリシーの再確認も出来た。

頭の中に入っていたもの書き出すことで、単純にスッキリするし、思考が整理される。
頭の中で考えていただけでは出てこなかった思考まで出てきたりして、面白さすら感じた。
悩みが面白さに変わるなんて、思ってもみなかった。

悩みが出てきたら、この質問に答えるワークをするのが楽しみになるかもしれない。

樺沢先生、本当に価値のある情報を本にしてくださり、ありがとうございます。
悩みを解消したい方はぜひ、本書を読んでみることをオススメ致します。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。