精神科医 樺沢紫苑著『言語化の魔力』を読んで

読書感想文

言語化できるとラクになる

はじめに

『言語化の魔力』タイトルの上には
“言葉にすれば「悩みは」消える”とあります。
す…すごい断言!!

しかし、読んで実践してみると悩みの解消につながるだけでなく、気持ちがサクッと切り替えられたり、心がラクになるメソッドの宝庫でした!


今回は、本書の中から特に気に入って日常に取り入れたいと思った内容を感想とともに綴っていきたいと思います。

 

それはそれとして、今できることは?

悩みの解決はすぐにできるものではない。
けれども一度考え出すと、悩みが頭の中で反芻してしまう。
そんな時、


それはそれとして、今できることは?

とつぶやくと、悩みを一旦箱の中に入れて、横に置いておくようなイメージが出来る。
今、自分に出来ることに意識が向いて、気持ちが切り替わる。

悩みについて、延々考えているだけでは、貴重な時間がもったいない!
悩むより、やれること、やりたいことに時間を使おう!と思った。

 

対処法の検索で悩みは消える


悩みや不安をTO DOに変える

と樺沢先生がよくYouTubeで仰っているこの言葉がわかりやすくて、好き。
悩みが出てきたら「解消するには何ができる?」自分に問う癖がついた。

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しかし、自分の頭の中で答えが導き出せるものもあれば、良い案が出てこない場合もある。
人類の歴史上、人の悩みは大昔から大して変わっていないらしく、その答えはもう本になっていたり、ネットで簡単に見ることが出来る。

検索してみたら、同じような悩み相談が無数に出てきて、悩んでいるのは自分だけじゃないんだーと思えたり、思いつかなかった解消法が載っていることもある。

また、身近な人に気になっていることを話してみると、何でそれ思いつかなかったんだろう!と思うような自分とは違った視点のアドバイスがもらえることもある。

一人で悩んでいないで、検索したり、人を頼ってみよう!

 

スルー力を高める魔法の言葉


嫌味・悪口・マウントに対して無機的に「へー!」と言う

「へー!」には思わず笑ってしまった。
世知辛い世の中で自分の心を守るには、スルー力が本当に大事。

私は真面目すぎて、以前はストレスでも何でも真っ向から受けてはダメージを受けていた…(苦笑)
テキトーも大事だと、人生半分位生きてようやく分かってきた(…遅い)

神経の図太くない私(多分…)が「へー!」と人に言えるかあまり自信はないが、困った時はぜひ思い出して使ってみたい。

今のところ私が心掛けているのは、何か言いたくなっても
”こちらからはなるべく言葉を発しない”
そうすると、こちらが会話のボールを投げないので、結果会話が減り、ダメージが少なくなる。

 

真の「ポジティブ思考」


ポジティブ心理学の真の「ポジティブ思考」とは
ニュートラルに見ること。

ネガティブな出来事や感情を無理にポジティブに捉え直すのではなく、

現状を分析し、冷静に判断、行動する、前向きな可能性を模索すること。

ポジティブ=前向きで積極的、のイメージが強いが、

英語のpositiveには「肯定的」という意味がある。現状を観察して肯定的に捉える。

これも目から鱗の情報だった。
前向きで積極的なのが良い、というような情報も溢れているし、実際、気持ちが明るくなるので前向きな捉え直しをここ数年、心掛けていた。

しかし現実主義的な人達と会話する時、自分が前向き過ぎて温度差を感じてしまうことがある。

過去ネガティブだった性格をポジティブに変えたくて、おそらく過度に前向きに変換しているのかもしれない。

その点、ニュートラルに見る・肯定的に見ることは実に現実的で安全な思考。
この思考は、無理に前向きに捉えて盲目的になる私の癖を改めてくれそうだと思った。

 

自己肯定感が高い人=自信がある人ではない


ダメなところも肯定して受け入れるのが
真の自己肯定感

これを勘違いして、自己肯定感を高めるために過活動している人、そして途中で挫折して自己肯定感を下げている人が多いように見受けられる。

どんな自分も受け入れる、認める、自己受容がもっと広まると良いな、と思う。

 

同じ失敗を2度としないために、今できることは?

失敗した時は後悔するけど、フィードバックを行わないから何度も同じ失敗を繰り返す…。
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」である。


同じ失敗をしないために、
書き出して整理すること

を本書では推奨している。
失敗と向き合うのは多少心苦しいかもしれない。

けれども、同じ失敗でまた嫌な気持ちを味わうよりはマシだし、成長できた方が良いのは間違いない。

 

「緊張しやすい」の対処法


自分のことを観察しているから
「自分が緊張している」ことに気が付く。

目の前の人に意識を向けていれば、心持ちが変わる。

これも目から鱗の情報だった!気付いていなかった!

しかし初対面の人と接している時の状況を思い出してみると、確かに、会う前の方が緊張していて、会っている最中は緊張を忘れていたな、と思うことがあった。

何故なのか理由を考えたことはなかったが、目の前の人と自分のすべきことに集中出来ていたのだと解った。

 

未来の視座


今の自分には出来なくても、
未来に出来ていると仮定して、

今からそこまでにすることはなんだろう、と考えて行動する。

焦らず、淡々と、無理をせず、今日できることをしようと思う。
その積み重ねの結果、未来どうなっているかは分からない。

計画通りにはきっとならないが、計画より良い未来になる可能性だってある。
明るく、軽く行動していきたい。

 

最後に

上記に挙げた以外にも、知らなかった情報がたくさん載っていて、樺沢先生が「悩みはありません!」と断言している理由が分かった。

実践しないなんてもったいない!

本書の内容を愚直に行なったら、悩みの解消スキルがどんどん身に付くこと間違いなし!

樺沢先生、有益な本を書いてくださり、ありがとうございます。

 

そしてここまでお読みくださった方々へ、感謝申し上げます。ありがとうございます。

実際に悩みを言語化してみた記事はこちら↓