落ち着いているように振る舞う
はじめに
子供の受験、特に初めてのお子さんの受験の時、
親にとっても子供の受験は初めてで、
不安や心配にならない人は
ほぼいないのではないでしょうか?
私ももちろん不安や心配な気持ちを持っていました。
しかし心のことを学んだ中で、
「不安や心配は何の助けにもならない」と知り、
実際に経験上そうだと確信していました。
ですので心を鬼にして子供に不安や心配を見せない、
感じさせないように努めました。
その甲斐あって、自分も本人も落ち着いて
受験期間を過ごすことが出来ました。
これから受験を迎える方々に、少しでも
心を平穏にして日々を過ごしてもらえたらと思い、
「不安と心配」についてまとめたいと思います。
「不安や心配」は伝染する
人は他人の感情や状態に影響を受けやすい傾向があります。
特に親密な関係や身近な人々との間では、
感情や情緒が相互に影響し合うことがあります。
不安は他人からの情報や
コミュニケーションを通じて広まることがあります。
例えば、
不安を抱える人が周囲の人々に対して不安を話したり、
不安についての話題が共有されたりすると、
他の人々も同様の不安を感じる可能性があります。
また、非言語的な要素も不安の伝染に
影響を与えることがあります。
人は顔の表情や体の動き、
声のトーンなどを通じて他人の感情を読み取ります。
不安を感じる人は、その不安が身体の緊張や表情の変化、
声の不安定さといった形で表れることがあります。
これらの非言語的なサインは他人に対しても伝わり、
不安を引き起こすことがあります。
したがって、親や身近な人が不安を抱えている場合、
その不安は子供や周囲の人々にも
影響を与える可能性があります。
特に子供は親の感情や態度に敏感であり、
親からの不安が子供に伝播しやすい傾向があります。
「不安や心配」の無意味さ
【ストレスの共有】
親が不安を感じていると、そのストレスや緊張が
家庭全体に伝わることがあります。
子供は親の不安な雰囲気に敏感に反応し、
自身も不安を感じる可能性があります。
【自己評価の影響】
親が子供の将来や成績に対して不安を抱くと、
子供は自身の能力や価値に疑問を抱くことがあります。
親の不安が子供の自己評価や自尊心に影響を与え、
自信を喪失する可能性があります。
【パフォーマンスへの圧力】
親が不安を抱くと、子供に対して
過度な期待や圧力をかける傾向があります。
子供は親の期待に応えようとする一方で、
そのプレッシャーによってストレスを感じます。
【受験勉強の動機低下】
親の不安が子供に伝わると、子供の受験勉強への
モチベーションが低下する可能性があります。
子供は親の不安を受け止め、
自身の努力が不十分だと感じることで、
学習への意欲を失うかもしれません。
【感情的な影響】
親の不安な気持ちは家庭の雰囲気に影響を与え、
子供の感情にも波及することがあります。
不安や緊張が高まる環境では、
子供のイライラや不安定な感情が増加するかもしれません。
「落ち着き」の重要性
【冷静な判断】
落ち着いた状態では、感情的な揺れや
煩わしさを抑えることができます。
これにより、冷静な判断や思考が可能になります。
落ち着いた状態で物事を客観的に見ることができ、
合理的な決定を下すことができます。
【ストレス管理】
落ち着きはストレス管理においても重要です。
ストレスは身体と心に悪影響を及ぼす可能性がありますが、
落ち着いた状態であれば、ストレスに対する
適切な対処方法を見つけることができます。
落ち着いた状態は、ストレスを軽減し、
リラックスしたりリフレッシュが出来ます。
【コミュニケーション】
落ち着いた状態では、他者とのコミュニケーションが
円滑に行えます。感情の起伏が少ない状態であれば、
他者の意見や感情に対して敏感になり、
相手の意図をより良く理解することができます。
また、冷静な状態であれば、
感情的な衝動や口論を避けることができ、
建設的な対話ができます。
【健康】
落ち着きは心身の健康に欠かせません。
心の安定は睡眠の質や免疫機能の向上にも関係します。
以上のことは、受験期に関してあらゆる面で非常に重要です。
本人の不安には寄り添う、傾聴する
初めてのことに対し不安になるのは当然です。
本人が不安を漏らしたり、弱音を言う時は
否定しないで聞いてあげましょう。
否定すると反発しますし、
「理解してもらえない」と更に悲観的になってしまっては
感情が安定せず、勉強の妨げになります。
「心配だよね、分かるよ。」と
気持ちに寄り添ってあげれば、
「分かってもらえた」「ちょっとホッとした」という
気持ちになるのではないでしょうか?
安心した状態で勉強に取り組むと効率も良くなるはずです。
不安の原因を明確にし、To Doに変える
漠然とした不安を「何に不安を抱いているのか」
具体的に紙に書き出してみます。
そうすることで、対策を打つことが可能な心配なのか、
コントロールできない事柄に
心配を抱いているのかが明確になります。
コントロールできない事柄であれば、
考えてもどうにもならないので
考えるのをやめるように努めます。
対策を打つことができる事柄であれば積極的に調べたり
行動を起こすことが可能です。
ただし、親ができることは子供をコントロールすることや
圧力をかけて勉強させることでは決してありません。
親にできるのはサポートや環境作りなどです。
さいごに
受験勉強期間は親子共々、
ナーバスになってしまうのは仕方のない時期です。
しかし不安の原因を明確にし、解消できる方法を見つけて
少しでも冷静に穏やかに過ごすことも可能です。
不安を不安なままにしない工夫をして、
受験期間、親子で出来ることが増えた、成長出来た、
充実していたと思えるような日々になることを
祈っております。
最後までお読みいただきありがとうございます。
何か少しでも気付きやヒントになれば幸いです。